OSDLのCEO:「SCO訴訟が実は役に立った」 - CNET Japan
IBMとSCOの間で争われている訴訟を担当する判事は先ごろ、SCOの主張を骨抜きにしようとするIBMの試みに異を唱えた。しかし、判事はSCOの主張を「理解できない」とも述べた。
確かに、もう誰も理解できない。SCOが何を求め何を主張しているのかは傍目から見てよくわからなくなっているし、SCO自身も実際のところ自分が本当に何を言いたいのか 自分が何を言っているのかもよくわかっていないんじゃないかと思う。2004年からのSCOは特に支離滅裂で「自社に権利のある技術をIBMが勝手に−」と言っていたのが「あの技術はIBMに権利がありました」と認めたかと思えば、誰でも知る事のできる規格上の技術を「自社の技術」と曰ってみたり(わざわざ訴状書き直した)。
今現在の彼等の主張は一体どうなっているのかよくわかりませんが、私がSCOを追い掛けていた頃の最後の記憶を思いだすと「実際のところ彼等はLinuxに関する殆どの主張を取り下げてしまい、事実上争点となるのはSCOがIBMへのライセンスを停止後もIBMがAIXを販売していた事」というもので、その時期のSCOの口から出るLinux云々は単なるFUDになっていたと。コロコロと変えすぎたせいで、判事の心象も悪く今では「SCOの主張は理解できない」とまで言われる始末。これはLinux擁護派じゃなくても「終ってる」としか言いようがないんじゃないかと。今となっては、180度方向転換してみたり明後日の方向へ走りだしてみたり頭おかしいとしか言えないような自滅的な発言をしてみたり、SCO弁護士団含め「珍妙な人達だな」という感想しか残りません。
それでも記事にある通り、一人で勝手に騒ぎまくったSCOであっても少しは役に立ちました。多くの人がLinuxのコードを調べたり、法的な支援(アドバイス等)を行う団体が出来たり何だりと法的な対処に向けての地盤固めが出来たわけです。ユーザーや開発者の意識にも影響を与えた事と思います。「(SCOみたいな気違いゴロ企業に)ちょっかい出されないように自衛しよう」とかね。それが、他所の特許や著作権を尊守する姿勢であるなら良い話だと思います。ただ特許に関しては色々と問題あるので尊守しまくればいいという問題でもないですが…現状の法律はすぐには変りませんから蔑ろにするわけにはいきませんけどね。