2004年08月20日

PMについて面白い話

@IT情報マネジメント:ハイ・パフォーマーの“知”は、移転・共有できるか? 1/3

世の中に多くの失敗・赤字プロジェクトが存在する一方、どんな難解なプロジェクトでも成功裏に終えるプロジェクトマネージャ(PM)がいる。こうした知恵や能力を移転・共有することはできないのだろうか?



プログラマ、システムエンジニアにも共通する事だけども
有能な人間・無能な人間というのはどこの業界にも必ず存在する。
差別するようでクレームが尽きそうだがハッキリ言うと無能な人間とは「向いてないのにその業界に居座る人間」だ、無駄な努力を続けようという固い意思を持つ人、あるいは無能であるにも関わらず周囲に迷惑をかけながら現状に妥協している者、色々いる。はっきり言って同業者や上司・経営者の方々はウンザリしているはずである。
この業界、有能な人間よりも、無能な人間の方が絶対的に多く、被害は甚大であるにも関らずに改善の兆しが見えない。
まあ、私は人の事言えた立場じゃありませんがね。遠慮なく言わせてもらいますけど。

例に漏れず、記事とはあまり関係ありません。
記事にあるモデル企業に業務内容に「派遣」があったので
そこだけに絞って話ます。モデル企業のように派遣業を兼業しているところではなく「派遣専門」の会社についてです。


世の中、アウトソーシングブームでプロジェクトマネージメントは本社で、設計・開発は委託あるいはアウトソーシングで、というのが一般化しているようですが、無能者が増え続ける原因を作ってる一端が「アウトソーシング」にあります。理由は単純です。

アウトソーシング企業というのは、単純に人が労働して稼いだ金をピンハネする企業です。つまり派遣される人というのは、企業側としては"商品"つまり、奴隷等と然程かわりません。待遇もその程度が当り前です。結局、働こうという人からは嫌われがちです。そうなるともう言葉で人を釣るしかありません。釣れる対象は業界に対する知識が乏しい人、つまり新卒や異業種からの転職者です。

「充実した教育設備」「能力を正当に評価する」等と言ってますが、新卒や異業種の人間に関していえば「大嘘」です。正直言って「教育する暇すらない」ところの方が遥かに多い。派遣でなくても研修や教育を省く所が増えてます。

派遣業者というのは、とにかく何処かの企業に人員を送りこまないと何の儲けも得られませんから、手早く素早く仕事を見付けてあてがいます。それが叶わないようなら人員は自宅待機です。そうすると無駄金を使いますから関係のないような業種であっても無理にでもあてがいます。はっきり言って新卒者はいきなり将来への夢をブチ壊されます。「我慢すればいつかは…」なんて考えてると思うツボ。実績が残せないのであれば転職や、希望職種にかなう派遣先に行かせて貰える事はありません。もし「そこは希望するところじゃない」と言えばクビです。あるいは嫌がらせとも言えるような「無視」や執拗なまでの「異業種の紹介」を延々と繰替えされて自主退社を促されます(特定派遣業の場合)。

また派遣業者は「未経験者」や「新卒」が大好きです。上記のような問題があるのにも関わらずこのような方法を取るのはなぜか…それは既に実務経験がある人は既に何度となく派遣社員に合った事があるでしょうし、内部事情についても御存知の方も多いのではないかと思います。正直言って悲惨です。経験者が転職する場合、キャリアアップを狙います。より良い待遇、あるいは好きな仕事 興味のある仕事を選びます。派遣業は一見魅力的であるかのように見えますが、はっきりいって「落着く暇がありません」、どういう事かというと数ヶ月、あるいは一年程度で勤め先が変ります。飛ばされる土地も様々ですから、余程神経が図太くないと難しい。さらに派遣は差別されがちです。会社には色々と秘密がありますから、そういったもの平気で触れられる事も嫌いますし、持ち出されたりしたら死活問題になる場合もあります。また地位的にも「捨て駒」と考える人も多いので、あまり良い印象を与えません。

よって、現職の人にとっては中々近寄り難い所でしょう。じゃあ新卒や異業種からの転職者にはどうでしょうか?
「徹底した社員教育、未経験でもOK」「能力を正当に評価します」「様々な企業で経験が積めてキャリリアアップに最適です」なんて言われると、確かにそうかもしれないと思います。実際、上手く良い職場にあてがわれると経験も積めると思いますし、そこで頑張れば引き抜きの可能性もありますが、はっきり言って運次第です。

派遣業はその規模をドンドン拡大していて、人員は益々増大しています。さらに経験者の割合が1〜2割で残りの殆どが未経験者という所もあります。そういったところは一体どうやって社員教育をするのでしょう?はっきり言って不可能です。さらに自社の人員教育のために、貴重な人員を割くとなると短期的なものですが馬鹿にならない出費なります。
ほんの2〜3年で人員を800から5000に増やそうと計画している企業もあるのですから、その教育となると馬鹿にできない経費と時間がかかるのは容易に予想ができます(そこが例の経験者1割のところです)。

結局、金を稼がせるために教育は殆ど行いません。関係のある業種につけたとしても雑務が基本、普通の社員であればそこからステップアップして設計やコーディングを少しずつやらせてもらえるようになる頃には契約期間切れ。その程度にしか使えなかった雇い主からすれば評価は低く付けざるをえないので、結局次ぎも似たような雑務です。会社に勤めるという事は、"その会社の仕事を理解し、(そこにおける)自分に与えらた役割も理解し、順応する"という事ですから、汎用的な知識はあくまで汎用の域を出ません。ある程度会社に染まってもらわないと困るわけです。派遣の問題は派遣先から評価されるに当って期間が短いのと、活躍の場が必ずしも与えられない(探す権利すらない)という場合が多いので、新卒や異業種からの転職者には地獄です。

経験者が派遣に勤めるのであれば、稼ぐチャンスは作れますし、見当った企業を紹介してもらえる事も多いです(基本的にその方が稼ぎが多いのであたりまえ)。待遇もそこそこのものになりますから、「忙しくなきゃ生きてる気がしない」という人には向いているかと思います。ですが、何度も言うように新卒者には無茶な仕事です。ですが、そこに勤めざるをえない人が増えてきています。冒頭でアウトソーシングブームと書きましたが、企業における派遣社員の比率は益々増大しており、仕事の無い時には給料払わなくてもいいし、仕事のある時だけ都合良く呼び付けてソコソコの給料さえ出してやれば文句も言わない(言わせない)、何か問題起これば派遣のせいにしてやれば万事解決、責任は全部派遣元に取らせてやればいいやという程、クライアントから見れば派遣は良い事づくめですから、派遣は企業からは好まれます。

結局、有能で人を動かす事ができて教育もできる技術者は本社へ、新卒や異業種からの転職者のようなすぐにでも使い者にならない、悪く言えば余り物は派遣が残さず食べてしまう、という事です。これは結局、人材が集中している部分が「脆くなっている」という事になります。派遣である以上、仕事をあてがって始めて利益が産まれますから、悠長な社員教育なんかは行う暇がありません。OJTやEラーニングといった言葉で誤魔化していまいます(OJT=現場で叱られながら覚えろ、Eラーニング = ネットに教材あるから勝手に勉強しろ)。
現場で覚えろといっても、未経験者の場合プロジェクトへの参加は難しいですから(当り前ですが)、あまり関係のない仕事を任されます。良くてデバッグ係、悪くて肩揉みやお茶汲み。デバッグはバイトでも出来ます。肩揉みなんて仕事じゃないです、むしろマッサージ師にでもなった方が儲かります。よって初任給は雀の涙、昇給のチャンスも皆無、キャリアも積めない、悪循環の始まりです。

気の効いた大学や専門学校では「派遣業」からくる求人を生徒の目に触れさせないようにしている所も多いそうです。そもそも、「そこに就職した」なんて事になったら「汚点」になってしまいかねないと考えているところもあるそうです。

若い人材がそういう環境におかれる事はつまり、経験や実務に対応できる能力を養う機会を失う事に繋がります。派遣といっても様々でしょうが、IT業界において「大手の派遣業」は大抵そんな感じと思っていただいて差し支えございません(かといって中小となると、そこに対抗するため、出費を抑えるために更に無茶を重ねているところもあります)。大手メーカーからの案件には、数少ない経験者を何度も何度も盥回しにしながらあてがい、営業が無理矢理とってきたどうでもいい大量の案件は、経験の少ない(あるいは無い)人をあてがう。そして教育はしないし、ステップアップの機会はない。辞めるまで嫌な仕事を続けさせ、その間にも次々と人を雇う、といった事を延々と繰替えしています。このような状態だといずれ破綻するでしょう。そもそも雇う側の負担になってきますからね、この状況だと。

ちなみに、派遣屋の正社員である営業の人は仕事を取って余ってる人材をどこかにあてがわないと自分の評価に影響するので、必死になって人をさばいています。忙しいですし、派遣人員よりも給料は遥かに上です(派遣業としての基本メンバは少数精鋭で、派遣人員だけが膨大)。

結局のところ、教育の不備や無理矢理な人事が祟って
傍目からみればヤクザ紛いの事をしている派遣業においても
いずれ「(人は多いのに)人材不足」になるものと思われます。たぶんこの調子でいくと「派遣業向けに社員教育を行なう業者」なんかが出てくるでしょう、あれ?これって専門学校?なんてオチ。でも、専門学校も派遣からの求人は隠す事も少なくないですからね…余程扱いに困る生徒でもなければ派遣にくれてやるような事はしません。ついでに専門学校卒だからといって教育が十分かといえば、ハッキリと「NO」と言えるでしょう。なぜ新卒が好まれるか…現場(技術的・政治的な部分すべて含め)て知らない、初任給は安くても文句を言えない(試用期間とでも何とでも言える)、始めて勤めた会社(社会)だから、強引に派遣の常識を押し付けても「こんなもんなのか」と納得してくれる(できなきゃ辞めて露頭に迷え)、という具合なもんですからね。とっても都合が良いわけですよ。使えなきゃポイ捨てしてやりゃいいんですからね。
いざとなれば「おまえみたいな新卒がいきなり現場で耐えられると思ってんのか?俺達は親心で単純な仕事選んでやってんだよ」と逆ギレしてしまえばビビって大人しくなるものと思ってます。当然、いきなりじゃ耐えられないでしょうが、必死こいて頑張ればどうにかなる部分でもあります。結局人間が人間に仕事させてるだけですからね。死ぬ気になれば大丈夫です。ですが、薄給の中そこまでしますかね 夢破れたと諦めて別の仕事を探す人が後を断ちません。

さて、夢のない話をしてきましたが、この話に出てくる派遣業社(一応有名所を3社程出したつもり、わかる人にはわかるでしょう)は、実在します「特定派遣業(社員として人員を雇用する)」と「通常派遣と特定の間の子(契約社員として勤め契約は自動更新)」と「特定派遣 もう一社」です。
最初のは様々な業種を手掛けています、名目的にはプログラマ システムエンジニア 車の設計 チップやCPU等の設計 土木 etc..、二つ目はネットワーク系のエンジニアの派遣です。3つめは1つ目と大体同じですが、名目的にはSEとPGとネットワークエンジニアが主体です。

これらのいずれも「人材教育」と「能力給」を掲げ、年がら年中求人広告を出してます。人材バンクに登録すると「盲打ちしてるんじゃないか」と疑う程、関係なさそうな人にもスカウトメールを発射してます。

さて、この記事を御覧になってブチ切れそうな該当派遣企業さんの方がいらっしゃいましたら、私相手にキレる前に、大幅な人員削減の後、経験者をかなりの待遇で雇い入れ、ゆっくりと新卒者を教育していったらどうでしょう?そうすれば、こんな風に叩かれる事もないんですよ。信頼にも繋がりますしね。少数精鋭 これが一番なのは、わかってるでしょ?
自分達が後からパニくるのが目に見えてて、無謀かつ無益な業務続けて何になるって言うんですか。
posted by bf109 at 06:48| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 覚え書き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。