2005年03月15日

嫌だ嫌だ

サルでも分かる?人権擁護法案

今ヨーロッパで騒がれてるソフトウェア特許にしてもそうですけど、「権利を守る(利益 尊厳等々を守る)」という名目で一部の人間のみが得してしまう可能性のある法律ってのはダメです。

人権擁護法 言葉の響きはいいですね。人権を守るための法律ができるというのは素晴しい事だと思います。ただですよ、いわゆる被差別者…差別にもいろいろありますけども障害者であってあたり在日外国人であったり性別によって差別されたり出身地だったり何だり色々なわけですが、"人権を擁護"するのは一向に構いせん。それで立場が平等になるというなら大歓迎なんですが、この法律はそうはならない可能性を多く含んでいるように思われます。平等は歓迎ですが「被差別者を守る」という大義名分の下に、一部の人間の権力を強めてしまうのは問題です。これは新たな差別を生む原因…単に言葉や社会的地位というだけでなく圧政という形での差別が起る可能性があるわけです。

被差別者を名乗る人にとって都合の悪い事は、「差別」として弾圧されると。それが本当に差別と呼べるものであるかは全て委員会の匙加減。問題ありまくりでしょ。利権も絡めば、怨恨も絡みますし、何より問題なのがこういった法案のせいで「本当に差別で困っている人達」を「手前勝手な連中」の中に埋もれさせてしまう可能性があるという事です。

人権を守るのは賛成です。ですが、自分の権利を踏み躙る可能性のある法案に賛成する理由はどこにもないわけです。私にも人権がありますから「人権を守る」のであれば私の権利も守っていただきたい。私だけじゃなく日本国民全員に人権がありますから、その「人権を尊守する擁護する」というのであれば、法案の中身も人権擁護委員会も「平等で中立であるべき」です。何かに偏っていては平等でも中立でもなく、その偏った部分に属する人達のみが守られ他は虐げられる可能性だって十二分にあります。こんな法律は人権擁護にはならんとです。

この人権擁護法案では新しく権力を持った機関を作るという事で、その人選が被差別者や障害者の方々を優先するという事ですが、なぜ「健常者」や「差別を受けているわけではない人」を選ばないのか…つまりこの機関は誤解を覚悟で言えば「イジめられっ子達が強すぎる権力を行使して復讐をする機関」になってしまう可能性だってあるわけです。イジめられっ子というのは、ちょっとした行為にも過敏に反応したりするので怖いですね。私が言いたいのは「そういう人間のみ(あるいは大多数)」で構成された機関なんてのは団体としての「意思」が偏り、公正で正当な判断が出来ないでしょうという事。つまり何でもかんでも差別だ差別だと騒ぎたてて、その強すぎる権力を行使しまくるという事もあると。いわゆる普通の人 差別する事される事に何のトラウマもない人を平等に含めない事が、この機関の方向性を狂わせると思います。

そもそも差別って何ですかね。正当な批判と不当な批判の線引きってどうするんでしょうかね。人間なんてどいつもこいつも御都合主義で動いてるようなもんで、正当な内容で批判されても批判された側が気に食わなければ、その内容を「不当だ 差別だ」なんて言って聞きもしない事だって多々あるわけですよ。聞きもしないだけ、つまりそいつが人の忠告や注意を聞かないで強情張ってダメになっていくくらいなら何の問題もないんですが、例えば叱られたり論争の果てに論破されたりという場合に口じゃ歯が立たないから人権擁護法に頼って法的な制裁を加えて仕返してやろうなんていう、イジめられっ子特有の陰湿な仕返し風な事もできちゃうわけですよ。靴隠すとか椅子に画鋲を置く感覚で、法的な制裁が加えられると。まあこの例えば子供っぽい内容ですが、大人の世界だって当て嵌るでしょうよ。気に食わない事を言ってくる奴を人権擁護法で罰してやると。人権擁護委員会の人選から考えて、被差別者や障害者が多いという事で彼等も差別を受けた経験があるでしょうから上手い事 情に訴えるように言えば動かせるんじゃないでしょうかね。何せ彼らは中立な立場じゃないでしょうから…だって彼等は差別を受ける側つまり被害者なわけです。被害者の会みたいなもんですよ。一度嫌な目にあうと人は程度の違いはあれども、その事柄に関して過敏になりますから、実際にその機関が活動を始めるとかなり怖い世の中になるんじゃないかなと思います。

この法案が可決され実際に稼働するようになるとどういった事になるかという予測を立ててみると、現状の差別者と被差別者の立場が入れ替わる事になるでしょう。無論現状のような言葉や社会的地位による差別も含めて、この法案によって「法的な攻撃」も追加された上で、差別を受ける事になります。それに加えて口の上手い奴が特に得をするといった事もあるでしょうねぇ…。

差別の基準が、委員会の匙加減一つになる可能性が高いという事で、それ以外の人の言論の自由も奪われるでしょう。何せこの委員会は特別扱いで令状無しに家宅捜索もできれば、出頭命令も出せますし、それに反抗しようとすれば罰則も課す事ができるというスーパー委員会ですから抵抗しようもなく成すがままにされるしかないわけです。つまりこの委員会と揉め事を起さない最善策は何も言わない事です。あるいは当たり障りのない事しか言わない。他人に対して反対も賛成もせず、自分の主義主張は行なわないといった事でもしない限り何らかの形で差別ととられる可能性がありますから、言論の自由なんて無いようなもんです。当然ながらそういったものをウリにするものは衰退します。マスコミ マスメディアもそうですし雑誌にしても漫画やアニメもそうです。批評家なんていう人種は日本から絶滅するんじゃないでしょうかね 彼等はべつに居なくてもいいですが。言論の自由といっても言っていい事と悪い事があるのはあたりまえとして、この法案が可決され委員会が発足されたとしたら「言うべき事も言えない」可能性だって出てくるわけです。その言うべき事は聞く側にとって都合の悪い事である場合もありますから、気に食わないから差別だなんて曰われた日には最悪ですよ。

これも差別になるんでしょうが、事ある毎に何に対しても差別だ差別だと騒ぐ人間に限ってロクな奴はいないです。被差別者たりうる可能性のある人でも差別をもろともしない人だっているわけですよ。何らかの秀でた能力があるとか、没頭できる何かがあるとかね。

最低なのは、被害者意識 被害妄想等々のコンプレックスの塊な自意識過剰な奴とか、対した善意もなく偽善を貫き通すだけの根性もない半端偽善者とか、単に自分の我儘を通したいだけのやつとか。そんな奴らが必要以上の権力持ったとしたらどうですか?今以上にヒドい世の中になるでしょうよ。そうなったら私は「日本」と書いて「こえだめ」と読むようにします。

この法律は、性善説的すぎてダメです。委員会にかかわる人が皆 平等で中立で善意に溢れる人であれば問題ないんですが、そんな都合の良いもんじゃないでしょうよまったく…。そもそも人選が偏ってる段階で差別じゃないんですかね?
posted by bf109 at 04:22| ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月13日

大手術

うちのオンボロデスクトップPCの大手術。これで何度目だろう…いい加減買い換えたい。

以前使っていたつぎはぎPCから自作PCに乗り換えたのですがいかんせん調子が悪く(BIOSがウンコ)、つぎはぎPCからマザボを抜き取りウンコBIOS入りマザボと取り換えたんですが、やはりメーカー製PCに載ってたマザボだけあってコネクタ類の形状や配置が合わず難儀しました。

ちなみにウンコBIOS入りマシンにOS打っ飛ばされて、入れ直しです。ウンコBIOSマシン上からOS入れようとしても途中で珍妙な見たこともないようなエラー出して止まるので今回の手術に踏み切りました。動かなきゃタチの悪い粗大ゴミですから。

CMOS用の電池から何から何まで部品を全て移し変え、やっとの事で動作しました。難しい作業じゃないですが作業量が多くて二度とやりたくないです。

それにしても…今更440BX系列のマシンを後生大事に使ってるのがバカバカしいです。CPUはPentium3の500Mhzだしメモリは256MBしかないしHDDは10GBだし、これ用のメモリ(PC100か133)の中古相場はおかしいしでダメPC確定です。グラボはnvidiaのTNT2で余程高いスペックを要求するゲームじゃない限り何とか動くんですが、ゲームしないので宝の持ち腐れ。でも新しいグラボ欲しいです。いやそれよりマトモなPCを…。
posted by bf109 at 13:24| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月12日

笑った

OSDLのCEO:「SCO訴訟が実は役に立った」 - CNET Japan

IBMとSCOの間で争われている訴訟を担当する判事は先ごろ、SCOの主張を骨抜きにしようとするIBMの試みに異を唱えた。しかし、判事はSCOの主張を「理解できない」とも述べた。



確かに、もう誰も理解できない。SCOが何を求め何を主張しているのかは傍目から見てよくわからなくなっているし、SCO自身も実際のところ自分が本当に何を言いたいのか 自分が何を言っているのかもよくわかっていないんじゃないかと思う。2004年からのSCOは特に支離滅裂で「自社に権利のある技術をIBMが勝手に−」と言っていたのが「あの技術はIBMに権利がありました」と認めたかと思えば、誰でも知る事のできる規格上の技術を「自社の技術」と曰ってみたり(わざわざ訴状書き直した)。

今現在の彼等の主張は一体どうなっているのかよくわかりませんが、私がSCOを追い掛けていた頃の最後の記憶を思いだすと「実際のところ彼等はLinuxに関する殆どの主張を取り下げてしまい、事実上争点となるのはSCOがIBMへのライセンスを停止後もIBMがAIXを販売していた事」というもので、その時期のSCOの口から出るLinux云々は単なるFUDになっていたと。コロコロと変えすぎたせいで、判事の心象も悪く今では「SCOの主張は理解できない」とまで言われる始末。これはLinux擁護派じゃなくても「終ってる」としか言いようがないんじゃないかと。今となっては、180度方向転換してみたり明後日の方向へ走りだしてみたり頭おかしいとしか言えないような自滅的な発言をしてみたり、SCO弁護士団含め「珍妙な人達だな」という感想しか残りません。

それでも記事にある通り、一人で勝手に騒ぎまくったSCOであっても少しは役に立ちました。多くの人がLinuxのコードを調べたり、法的な支援(アドバイス等)を行う団体が出来たり何だりと法的な対処に向けての地盤固めが出来たわけです。ユーザーや開発者の意識にも影響を与えた事と思います。「(SCOみたいな気違いゴロ企業に)ちょっかい出されないように自衛しよう」とかね。それが、他所の特許や著作権を尊守する姿勢であるなら良い話だと思います。ただ特許に関しては色々と問題あるので尊守しまくればいいという問題でもないですが…現状の法律はすぐには変りませんから蔑ろにするわけにはいきませんけどね。
posted by bf109 at 17:29| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月10日

所詮ウワサ

ITmediaニュース:訴えられて信憑性高まるMac系噂サイト

Appleがミニノートを開発していると噂サイトのPowerPageが伝えている。Appleが同サイトに訴訟を起こす前なら、噂として一蹴されていただろうが……。(IDG)



訴えられた事で信憑性が増すというのは、「本当だからバラされて困ってるから訴えたんだ」という考えから出てきたもんなんでしょうけどもAppleが正式に認めたわけじゃないんでなんとも言えないでしょうなぁ…訴えたから云々という観点からよりも別の視点でAppleのPDA市場への参入の可能性を考えてみたいなと思います。

日米ともにPDA市場の景気はイマイチです。米国からはリナザウが撤退し国内ではソニーがPDAの開発をやめちゃうそうであまり良い話がありません。携帯電話の多機能化いわゆるスマートフォンで必要十分と言われる事もあり、あえてPDAを持ち歩かなくても…というわけで肩身が狭いと。私自身はPDAには十分価値があるとは思うのですが、なんとなく世間的にPDAは盛り下り傾向なのは否めないかなと。ある意味こういった状況にチャンスを見出す事もできるんでしょうが、普通はあえてここに参入はしてこないでしょうね。シリコンオーディオとそれに関わるサービスが好調といえども、ここでコストかけて博打をうつような真似はしないんじゃないでしょうか。もしやったら結構酔狂かと思われます。

現状を考えてジョブスのPDAには興味はないというのは真っ当な見解かと思われます。そんなわけで、この噂のミニノートとやらが出てくる可能性はかなり薄いんじゃないかなと思うわけです。企画段階で情報漏れがあった可能性はあるわけですが、あくまで企画であって正式に開発が始まったわけじゃないという事もありえますから、あまり騒ぎすぎず事の成行を生暖かく見守るのが吉でしょうね。騒ぎすぎてAppleがブチ切れて「作ろうと思ってたけどやーめた」なんて事になったらそれはそれで淋しいですから。
posted by bf109 at 15:46| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

キモい記事みーっけ

L・トーバルズ、実はMacにスイッチしていた - CNET Japan

Linuxの生みの親であるLinus Torvaldsは、現在メインのデスクトップにAppleのMacintoshを使っている。



なんかもう、LinusがPPCマシンにLinux入れて使ってるというだけで鬼の首取ったようなノリで記事書かれてますね。微妙な悪意を感じる記事であります。x86を捨てたとか何とかねぇ…大したネタじゃないのに、わざわざ祭りしようとしなくてもいいのに。そもそもLinus一人がx86の開発をやめてPPCマンセーしたと"しても"、他に五万と人間がいるので何ら問題ないですね。まるでx86版Linuxはもう終ったと言わんばかりの記事ですが、全然そんな事はないです。いやはや…なんとも、このライターはちょっとばかりキモいです。何がキモいって思考の流れが変に偏っててキモい。

一番始めに、最もわかりやすく簡単にLinusがなぜデュアルG5マシンをメインで使っているかというのをまとめちゃうとこうです。
「64bit CPUが二個ものっかったパソコンをタダで貰ちゃったから使ってるんだよ」と。MacOS無しで、あえてMac機を使う意義というのは、テスト目的以外ではほとんどなしです。

cnetの記事を読んだ上で、上記のLinusの動機のまとめがすんなりと理解できたなら以下は読まなくても十分です。「LinusがAppleの軍門に下ったニダ!」と思っちゃってる人は続きをどうぞ。

とりあえず、Linusの意見をまとめると
・MacOSは使わない(彼はマイクロカネールベースのものは大嫌い)から、Macを使ってるというのは語弊がある
・今後は64bitCPUが主流になる(記事中ではx86-64とPPC)ので、そういったものに興味がある
・PPC機をタダで貰ったから使ってる

x86を切り捨てるでも、Appleマンセーでもないよと。

次に記事のキモいポイントまとめ
A:なぜそのプラットフォームを捨ててMacintoshに乗り換えたかについて
B:しかし、このカーネルの神様は、えこひいきに取られて非難されるようなことがないよう、すぐに言葉を付け足した。
C:巨大な力を持つようになったLinuxを支えるこの重要人物も、巷にいる他のコンピュータマニアと大差ない。(これはは訳者のミスなのか悪意なのか)
D:なお、Torvaldsはこのマシンを誰がくれたかについては明らかにしなかった。

完結に言うと「捨ててない」「Linusが個人的に何を所有しようと自由、仮に彼一人が個人的に何を贔屓にしようとLinux全体の開発の方針も動向も大きく左右されるものではない」「技術者の大半は元々何らかのマニアが多い」って事でFA。誰から貰ったか明かにしなかったというのは、「善意の寄付です。有名人から貰ったわけではないので名前だしてもわからんでしょう」と言われて「明かにしなかった」なのか、黙秘したのか、そもそもそんな質問はせずLinus自身があれやこれやと自分から勝手に話してはくれなかったのかというはこの遣り取りを直接知る人物じゃないとわかりません。

で、「悪意がある」という理由まとめ(前述の項順に対応してます)。
A:LinusはLinuxの開発においてもx86を切り捨てるつもりだ と誤解されかねない
B:依怙贔屓も何も一個人の自由であるのに、「神様」と擬える事で彼を公人めいたものに見せ掛けようとしている。またLinusの主張を「言い訳」と思わせようという節も見える
C:所詮はヲタだよね(プゲラッチョww って言ってるのと同じ。ヲタという悪いイメージに結びつけたいだけ。技術的な興味や好奇心に基いての行動を軽視しすぎ。ちなみに彼がマニアであるのは彼自身の著書を見ればわかる。彼はその著書のタイトル通りLinuxの開発を始めたのは楽しいからであって、そんなものを楽しいと思えるのは技術者(それも熱心なヲタ気質の人)だけ。この訳者はひきこもりのネトゲヲタから、技術で金を稼げるプログラマも、Linuxの創始者も十把一絡げに扱ってるんでしょうな。ちなみに原文だとパソコンマニアやヲタ(geekやnerd)ではなくtechnology enthusiastとなってます。意味合いとしては原文の方が適切です。技術に対して熱心で好意的な人間こそ技術者に相応しく、凝り固まった一辺倒な考え方をしないあたりも技術者としては有望です。Linus曰く「I'm really a technology whore.」、結構大いに結構です。
D:朝日新聞的。何か裏があるなと感じさせるような書き方。

全体的な印象としては、このライターは「Linusを馬鹿にしてる」という感じですかねぇ。穿った見方と邪推の塊で、Linus自身をバカにしたような文面もチラホラ。私の比じゃないです この危なさ。そして、その上をゆくのが訳者ですね。大袈裟で紛らわしくしてやろうって感じが倍増してます。ちなみに原文を読めばわかるのですがLinusはジョーク(というか軽口)を交えながら答えてます。彼にとってはほんとに何でもない事なんでしょうが、周りが大騒ぎしすぎですね。キモいキモい。この記事中にある唯一の事実は「LinusがデュアルG5搭載のApple製PCにLinuxをブチこんで使ってる」というだけで、それ以外の殆どはライターの主観(それも感想)です。こんなんでライターがやれるなら私でも出来そうですな。

LinusがPPC機を使う事で、Linuxの開発方針や方向性に影響が出ると信じきってしまっている人はこちらをどうぞ。Linux開発は独裁政権じゃありませんので勝手な解釈しない方が吉です。でないとこのライターと同程度って事です。そういった人々はLinusにとっては「とっても面倒臭い人」ってことですな。

トーバルズ、Solarisを斬る - CNET Japan

--Linuxにはさまざまな迷信や誤解がありますが、最も腹立たしいものは何ですか。

 すぐにカッとなるたちではないので、特に腹立たしいというものはありません。しかし1つだけ、LinuxともITセクターとも直接関係はないのですが、興味をそそられている迷信があります。それは1人の人間、または1つの企業が市場に絶大な影響力を及ぼすという考え方です。この説によれば、ある事態が起きたのは先見の明のある人間がそうなるように「計画」したからだとか。ときには本人もこの説を信じているとみえて、単なる迷信がまことしやかに語られています。

 私は自分がLinuxの方向性を「コントロール」していないことを、何度も何度も説明しなければなりません。重要なのは発展を促す環境であり、誰がリーダーかはさほど重要ではない。これはスポーツのコーチや宗教の指導者など、ほかの多くの世界でもいえることです。

書き直し前の記事を読みたい方は続きをどうぞ
posted by bf109 at 11:17| ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月08日

面白いLinux移行話

japan.linux.com | Linuxサービス起業成功者インタビュー

Con Zymaris氏は、オーストラリア、メルボルンのITサービス会社Cybersource社のCEOだ。Cybersource社は、1991年、個人経営のUnix業者として創業、その後、Linux/FOSSを中心とする会社として現在の規模にまで成長した。Zymaris氏によれば、現在の顧客の内訳は、官庁が20%、企業が20%、中小企業が60%だという



デスクトップLinux反対派の人は英語圏と日本語圏をごちゃまぜにした上で、記事であげられてる全てを否定しちゃうんでしょうが、英語圏に限った話でいえばこういった方法を用いる事でスムーズな移行の切っ掛けを作る事は十分可能と考えます。実際、日本語の事さえ考えなければ使い勝手の面ではオプソソフトにも一定の評価を与えてもよいだろうというのが私の考えです。なぜ日本語(CJK全て含む)を含める場合だめかと言うと、入力の方に若干の不都合があったりするからです。XIMの方は元々の仕様がタコですし(それ故にGTKなんかでは自前で何とかしようと頑張ってたり)。

まず、この会社が凄いですね。ひさしぶりに良い企業を見たなと思いました。まずLinuxがヲタの産物であった時代からLinuxを飼い続けてるだけあって、Linuxを含めた各種オプソソフトに対する考え方がしっかりしてます。更に褒める点は彼等のトレーニング業務です。昨今Linuxに関する資格が出来て以来、Linuxについて学ぶといえばそういった資格絡みの部分が大きいわけですが、この会社ではそういった資格対策的な学習は行なわず汎用的に使えるLinuxの基礎的な扱い方(管理法)等を教えるといった趣向で好感が持てます。そうする事に至った背景も説明されてますので是非とも記事を御一読頂きたい。

正直、いくら退っ引きならない事情があったとはいえLinuxが使いものになる以前からLinuxを扱っていてよく今まで生きてたなと思います。無論そういった時期の苦労が今になって彼等にとって強力な後ろ盾となっているんでしょうが、実際問題として"本当に初期"のLinuxにニーズがあったのかどうかというは疑問が残るところです。それでも彼等は利益を挙げて現在に至るまで会社を成長 存続させてきたのですから凄いとしか言えません。ここ数年で現われた、にわかLinux企業とは格が違うと思われます。

言うまでもないと思いますが、彼等はコンサル中心のサービス業を行なっているわけで、サービスを求める人がいなければ仕事になりません。そういった意味でサービス業者というのはOSの選択に関してはシビアで冷淡です。何せ直接収入に関わる部分ですから。彼等がLinuxを扱い続けるのはLinuxを信奉してやまないわけではなく、単に金になるから というだけであるわけです。Linuxマンセーな信者さんも、Linuxはウンコというアンチさんもそこらへんを履き違えないようにしましょう。ポイントは、この記事ではLinuxにマンセーしてるわけではない、つまり褒めちぎったりしてないわけです。無論サービスを提供する上で重要なコストに関しては彼等の営業の道具の1つである「TCO比較」があるわけですが、この内容も控えめであると言えます。

各OSマンセー企業に見られる、「どちらか一方に偏りすぎなTCO比較」とは数値の面で違いがあります。あくまで数値の開きにリアリティを"感じる"というだけで、実際に私が検証したわけではないので真偽のほどは別です。ただ、この妙なリアリティは営業では役立つんじゃないかなと思うわけです。上手いことやってます。更に言えば「この数値が絶対的に正しい。これだけを信奉せよ」というのではなくて、これを踏まえた上で状況を加味して判断しろとかライセンスが絡む場合は法律家の判断も合わせて考えろとか、ユーザーに対して問題提起しようという態度が気に入りました。また自社が出した比較内容に関する考え方も客観的に見えるので良いと思います。ベタ褒めすぎるかもしれませんが、あまり良い企業を見る機会がないので興奮してます。

TCO比較に関する質問に対する答えの中で、特に気に入った部分を印象します。
Linux/FOSSの気球をあげて、うちの知名度もあがったという意味で、営業効果はあったと思います。

正直者ですねぇ…大好きです。それ専門の(そしてどこにも属さない中立の)リサーチ会社でもないのにTCO比較なんかをやるところは、こういった目的が第一なわけです。無論、内容の正当性は基本的にはどうでもよく営業効果(宣伝効果)があるか否かが最大の焦点です。TCOに限らず性能比較なんかでもそうですね。MSにしても大手Linuxに企業にしても、こういった方法で宣伝するというのはよくやるわけです。この企業に関して言うわけではありませんが、往々にして比較方法が一方を贔屓したような状態だったり、どこぞに調査依頼を出した上で圧力かけて優位な内容を提出させたり、最初から抱き込んでいたり、おもわしくない結果が出れば適当に書換えて公表したり色々とやるわけです。最初からろくに検証してない場合もあるでしょう。売り手(物、サービス問わず)は「客観的かつ正当な比較をする事が目的」なわけはなく、「売る事が目的」なわけです。こんな事は言うまでもない程の当然の事です。あくまで宣伝行為の一環であって、売り手は自社の製品やサービスに対して中立な立場ではありませんし、売れなくなるような事は絶対に言いません。仮に調査した人(内外問わず)が正当な内容を提示しても、公表以前にもっと優位に、悪いところは悪くないよう書換えてから公表して当り前です。でなければ、自分の首を絞める事になる場合もありますし、効果が薄い事もありますから。

そんななか「この結果が実際の売上げに貢献したという証明はできないが、こっちには営業効果はあった」なんて事を言っちゃうあたりが正直で好きです。正直過ぎます。
posted by bf109 at 19:01| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ゲームでもMS

ITmediaニュース:MS、ゲーム専用開発環境「XNA Studio」発表

Microsoftはゲーム専用の統合型開発環境「XNA Studio」を発表した。ゲーム製作プロセスの高速化を図っている。



XboxにしてもMS製PC用ゲームソフトにしても最近あまり良い話を聞かないのですが、Xboxに関しては黒字が出ていたのですね。出だしが悪かっただけに大変だったろうなと思います。

で、今回ゲームメーカー側への売り込みとしてゲーム用の開発環境が発表と。このソフトが一体幾らの値段になるのかはわかりませんけれども、安くて使い勝手がよければXboxを後押しする要因の一つになりえるのではないだろうかと思われます。ただ実際そこで作ったゲームが売れるかどうかというのは別問題で、こればかりはMSの威光とは何の関係もないところだと思います。

統合環境とは関係ありませんが、LinuxにもHSPのようなゲーム用の簡易言語が欲しいですね。ゲーム用のライブラリはいくつもありますけどC/C++から作るのは面倒ですから、BASIC並に単純なホビー言語が欲しいところであります。
posted by bf109 at 17:17| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月07日

反対運動してた方々は残念でした

ITmedia エンタープライズ:EUのソフト特許法案、7日の閣僚会議で承認へ

難航していたEUのソフト特許法案がついに閣僚会議で承認される見通し。この決定は、Microsoft、Nokiaなどの大手企業にとっての勝利となる。(ロイター)



ついでに、ベンチャーや中小企業の方々は御愁傷様です。あと、プログラミングを趣味としている方々は今後は今以上に気をつけて物作りに励みましょう。いやー、ほんとにヤバい世の中になりそうですね。今後益々MSを筆頭とした各大手企業の権力が増大するんじゃないかと思います。そしてベンチャーや中小のビジネスチャンスが失われたり、オプソ陣営は益々活動しにくくなっていったりすると。あとはSCOのような「知的所有権ゴロ」も増えますかね。ほんともう…何て言えばいいんですかね。臭いです この業界は腐臭がします。こういった動きは「資本主義が腐ったらどうなるか」を一早く我々に見せてくれると思います。腐臭で鼻が曲る日も近いです。

犬に贅沢な餌ばかり与え続けると、生きながらに腐っていく変な病気になります。「ガン」なんですかねぇ…あれ。詳しくはわかりませんが、そうなったら哀れでなりません。目が腐り落ち、毛が抜け落ち、皮膚が腐り…と。苦痛で夜も眠れずに、苦しみながら死んでいくんです。私の親戚が飼ってる犬がそんな感じで、贅沢な餌をこれでもかと与え続け、不健康に太り、腐って死んでいくんです。異常に過保護なのか何なのか…かといって栄養のバランスを考えたりするわけではありませんし、「高級なペットフード」ではなく「人間にとって贅沢な食べ物」を犬のために買って与え続けるわけです。中には犬に害のある食べ物もあったりで、これまで注意してきた人も他にいるんでしょうが改善される気配はなしです。

そういう行為を行っている側は「犬のためにやってんだ、ほらみろ犬も喜んで食ってる。私は優しい愛犬家だ」と言うわけです。で、犬は見てる方が辛いような死に様をさらすわけです。そこで飼われている犬は、大抵その死に方で死んでます。やってる側にとっては善意や大義名分めいたものがあるわけです。犬も喜んで食うのは間違いないです。ただし結果的には悲惨なわけです。

この業界の末路もそんな感じですかねぇ。
posted by bf109 at 08:58| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月04日

kernel 2.6.11リリース

KernelTrap

Ok, there it is. Only small stuff lately - as promised. Shortlog from -rc5 appended, nothing exciting there, mostly some fixes from various code checkers (like fixed init sections, and some coverity tool finds). So it's now _officially_ all bug-free.



10のリリースから結構な期間開きましたが、やっとでましたねぇ。
とりあえずChangelogです。

既知のバグは全て潰したとか何とか。やる事が極端すぎますね ちょっと引きます。で、実際入れてみたんですが、10で出てたコンパイル時の警告やなんかも無くなってます やるじゃん。動作の方も至極良好といったところで今のところ問題らしい問題は出てません これは環境次第なんで一概には言えませんがね。未知のバグはまだあるだろうが、既知のものは全て潰したという事だそうです。すごいねぇ…バグ修正なんて正直なところすごくつまんないわけですが、潰しまくりましたかそうですか…。今回のリリースで見せた恐しいまでのバグ潰しっぷりは、たぶんに次のバージョンで追加する予定の機能ためのものでしょう。ある程度、地均しした状態にしておかないと、機能を追加した後でバグが出ると元からあるバグが表面化したのか追加した機能そのものが原因なのか、組合せた事による弊害なのかわからなくなりますから。

まあ、まずですね Changelog見ましょう。すごいですよ 変更の数が。全部10にあったバグってわけじゃないでしょうし、もちろん変更点の全てがバグ修正なわけないですが、ほんと頑張りましたねぇ 開発者諸兄。中を見ればarch異存のものから、片手落系バグやら、誤植やら何やら細かいもんで一杯です。

バグ修正 コード掃除 デバッグコードの追加 性能向上と一部仕様変更といった中身なわけですが、まあそう書き並べると普通のバージョンアップにしか見えませんね。機能の追加は少なめかな?(oldconfigのとき幾つか尋ねられただけ)。とりあえずnvidiaとかのプロプラドライバ使ってたり、VMwareの4.x系使ってる人でなければ、大抵の人(x86ユーザー)は素直にアップデートした方がいいでしょうね。ちなみにどちらも2.6.11での仕様変更の影響を受けてますが、解決策はあるようです。私はnvidiaじゃなくATIのチップセットなので関係ないし、VMwareは5系に移行しちゃったので何の問題もなく使えてますので詳細な方法は知らんです。VMwareの方はany any patchとかいうので直るらしい、nvidiaにもパッチがあるらしいですね。漠然とした情報なので、lkmlかgoogleにて詳細確認してください っと。

ついでにですが、ck patchの追従が早くて、もう2.6.11-ck1が出てます。すぐck1を入れましたが、これも問題なく動いてます。以前VMwareで出た妙な遅さは、なぜか直ってます。様々な影響が絡みあった重くなってたんですかねぇ…。
posted by bf109 at 09:03| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年03月02日

アジアのLinux

日中韓Linuxが最新カーネル採用、10月に国内出荷--MIRACLE Technology Conference 2005から - CNET Japan

中国Red Flag SoftwareのExecutive PresidentであるChris Zhao氏は、「アジア諸国は他の国と異なる文化を持っている。ユーザーは国ごとにローカルなLinuxを必要としている」と新しいディストリビューションを作る意味を説明。同社のLinuxは、中国のLinuxの中で60%のシェアを持つ最大のディストリビュータである。

 韓国HaansoftのCEO、Jong Jin Beak氏は、韓国が歴史的に官公庁でRISC UNIXが、民間企業でWindowsが強いという状況に触れた上で、「Linuxにとって大きい潜在重要が広がっている」という見方を示した。同社のワードプロセッサはMicrosoftのWordを抑えて70%ものシェアを握っており「Microsoftが市場の占有に唯一失敗した国が韓国だ」として、自社ブランドの認知度に自信を覗かせた。



miracle linuxの新版が出るそうです。中国は前々からLinuxに力を注いでるのは知ってましたが韓国もやる気があったんですねぇ。hancom officeは有名ですね。リナザウにも一部入ってたような。

↑とは関係ない話を読む
posted by bf109 at 21:53| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 外界での出来事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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